「PTAに加入しないのはずるい」との意見も聞かれますが、結論から言えば、PTA非加入は“ずるくない”と私は考えます。
PTAはあくまで任意参加の組織であり、家庭や仕事の事情から無理に参加しない選択も尊重されるべきです。
1年間のPTA役員を経験した中で見えてきたのは、役割を負わずに協力できる場面もあること、また、参加しないことが子どもへの悪影響やいじめにつながるとは限らないということです。
「PTA非加入はずるいのか、参加しないといじめられるのか」をめぐる誤解や不安について、具体的なエピソードを交えつつ、実体験をまとめました。
PTA非加入はずるいの?
①PTAは任意加入の団体である
②加入退会は自由
③PTA非加入はずるくない
「PTA非加入はずるい」と思われがちですが、PTA非加入はずるいことではありません。
そもそもPTAは任意加入の団体なので加入を強制されるものではなく、加入非加入は各家庭の選択自由です。
家庭や仕事の事情から無理に参加しない選択も尊重されるべきです。
私も現在は非加入を選択していますが、特に問題もなく退会できています。
結論として、PTA非加入はずるい訳ではなくて、自由に選択できる権利なのです。PTA非加入は決してずるいことではないので、各家庭の事情にあった選択をすることが大切です。
PTA非加入がずるいと思われる要因
①PTA活動やPTA役員へ参加しないことへの不満
②PTA会費を払っていないのに景品や記念品をもらうのはずるい
PTA非加入がずるいと思われる主な要因として①②をよく見かけます。
1つずつ見ていきましょう。
①PTA活動やPTA役員へ参加しないことへの不満
PTA活動に参加しないことに不満を持つ方は多いようです。
理由としては、「私は仕事を休んで参加しているのにずるい」「仕事してない人でやってよね」と言うように、PTA活動に費やす時間がないのに無理やり活動に参加させられていると感じている方が、PTA非加入の方をずるいと感じるようです。
でも、私がPTA役員をしていて感じたのは、「そんなに無理してPTA活動に参加しなくていい」と言う事です。都合の合う方が参加したらいいのです。
・話し合いは基本的にはアプリで行う
・作業日は参加できる人だけ
活動を楽にするために私が実際に行っていたのは、話し合いは基本的にはアプリで行い、作業が必要な日は参加できる人だけで集まってしていました。
仕事や家庭の事情で参加できない方ももちろんいました。半数の方は何かしら事情があって参加していないことが当たり前でした。
仕事を休んでまでしなければいけない活動なら、活動自体を見直すべきだと思っています。
②PTA非加入なのに景品や記念品をもらうのはずるい
PTA非加入なのにイベントに参加したり、記念品をもらうことに対して、「会費を払っていないのにずるい」と思う人もいるのは仕方ないことですね。
それについては、全員加入を前提として記念品を配ることを見直してみたらいいと思いました。
記念品と言っても少ない予算ですし、鉛筆や消しゴムを配ることがほとんどです。子供の反応も、「もらったよ。」くらいです。
子供たちのための善意の団体のはずなのに大人達がもめてたら本末転倒です。そんなことなら記念品制度をなくしたらいいと思います。
今回はPTA非加入がずるいと思われてしまう2つの要因についてまとめましたが、結論としてPTA活動は無理して参加しなくてよいので、お互いを思いやって活動することが大切だと感じました。
PTA非加入や参加しない親や子供はいじめられるの?
・PTA活動は、原則として、すべての児童生徒を対象とする
・親がPTAに加入しないことで、児童生徒がPTA活動で不利益をこうむることは許されない
・入学や卒業式での記念品を、親のPTAの未加入によって授与しないことは、教育上不適切
(参照:一般社団法人全国PTA連絡協議会)
抜粋ですが、PTAの活動は上記のような前提を元に行われています。
いじめや不利益を受けるPTA団体も残っているようですが、全てのPTA団体と言うわけではないです。
現在、私はPTA非加入でも“いじめ”は受けていません。
“いじめ”を受けていないと私が感じる例として、
・PTA主催のフェスティバルにも毎年参加できている
・PTA活動についての報告や連絡を受け取れている
・イベントの参加景品もPTA加入家庭と同じものをいただいている
・PTAに加入しているママ友やその子供たちと毎日遊んでいる
PTA非加入だという理由で、私や子供が仲間外れやいじめにあったり、不利益をこうむったことはありません。
PTA非加入で起こるいじめや不利益のリスク
PTA非加入だと次のような不利益をこうむるリスクがあります。子供のためにもPTA非加入になる前にリスクは知っておくことは大切です。
・集団登校に参加できない
・記念品がもらえない
・挨拶しても無視される
・事実無根の噂を流される
本来、PTAは任意加入の団体であるため、PTA非加入であってもいじめや不利益があってはいけないのですが、一部の団体では実際に行われているようです。
その他にも、PTA加入の保護者から「協力的ではないと思われる」と不安になるかもしれません。しかし、役員以外の加入者の大半が直接的な活動には参加していません。なのでPTA非加入だからと言って気にすることはありません。
私は実際に非加入ですが、学校やPTAからの連絡が受け取れなくなったことはありません。学校の連絡はアプリやプリントでしっかり届きますし、PTAの情報も子供にきちんと配られています。
ママ友たちにもPTA非加入のことを話していますが、何気ない会話をしたり、子供たちも一緒に遊んでいますし、無視されたり変な噂を流されたこともありません。
集団登校については、子供の学校では行われていないので、どのような対応になるのかはわかりません。
私はPTA非加入でもいじめや不利益をこうむったことはありませんが、まずは自分のところのPTAがどのような体制かを事前に調査しておくのが得策と言えます。
PTA非加入でも学校活動に参加しないわけではない
PTAは学校と地域をつなぐ大切な橋渡しであり、学校に保護者の考えを伝える大事な役割を担っていると私は思っています。
しかし、学校や子供のためにできることは、PTAに加入していなければできないわけで決してはありません。間接的にできることもあるので家庭の状況に合わせて“できることで協力”すればいいと思います。
・ベルマークを集めて寄付
・校外学習の付き添いボランティアに参加
・水泳授業で見守りボランティアに参加
・車や自転車に「防犯パトロール」の表示を付ける
私はPTA非加入ですが、間接的な協力をできる範囲でしています。
PTA非加入はずるいと思われる理由と今後の課題
「PTA非加入はずるい」と思われる理由は、「みんながやりたくないPTA活動をPTAが強いる」からだと思います。
家庭の事情は様々なのに、PTA加入は強制的で入ることが当たり前の風潮があります。それなのに「PTA非加入」を選択した人のことが羨ましくもあり、疎ましくもあるからです。
では、そのやりたくないPTA活動って何なのでしょうか?
私の学校で思い当たるのは、「学校敷地内の除草作業」「プールの清掃」「PTAバレー部の審判等のお手伝い」があります。
「PTAバレー部のお手伝い?PTAバレー部内でやってくださいよ。」と正直、思ってしまいました。
「学校敷地内の除草作業」はPTA会費の使途を精査したら業者を頼む予算を組めます。「プールの清掃」はそもそも市の予算でやるべきだと思います。年に1度、安全点検を兼ねて清掃業者に依頼してほしいです。
これだけでも何十人と言う保護者の貴重な時間を奪わなくてすみます。
とは言え、無くしたい活動と分かっていても、新たな議題を持ち出すことすらできないのが現状です。
すぐには無理ですが、いかに子供たちに有益な活動で、地域や学校との懸け橋になる活動だけに特化していくことが重要だと思いました。やりたくない仕事を減らすことで保護者間の隔たりを少なくしていくことが、今後の課題だと思います。
PTA非加入はずるい?参加しない親や子供はいじめられる?実体験まとめ
私はPTAに加入して1年間役員を体験し、その後はPTA非加入を選択しています。
「PTA非加入はずるいのか?」「参加しない親や子供はいじめられるのか?」について加入と非加入のどちらも体験してたくさんのことがわかりました。
PTA非加入はずるいと思われることもあるが、実際は自由に選択できる権利
もいじめや不利益はこうむらなかった
・いじめは受けていない
・PTA主催のイベントにも参加できる
・PTA加入の家庭と同じ記念品ももらえる
・学校やPTAからの情報や連絡ももらえる
PTA非加入でも間接的に協力できる
・ベルマークを集めて寄付する
・見守りボランティアに参加する
・車や自転車に防犯パトロールの表示を付ける
家庭の事情に合わせて活動の範囲も選択することが大切
・仕事を休んでまで参加する必要はない
PTAは活動内容を精査していくべき
・やりたくない仕事が多いから、加入者と非加入者の間に隔たりができてしまう
・本当に必要な活動だけにすることで非加入者を出さない努力も必要
PTAに加入していても「あいさつ運動」や「プール清掃」などのボランティア活動にPTA役員以外で参加する人は少ないですし、PTA役員になっても「仕事で参加できない」「子供が小さくて会議に出られない」などの理由で活動ができない人も多いです。
PTA加入者でもほとんどの人は活動していない、もしくはとりあえず加入してるけど、様々な理由でPTA活動を実質行わない人はたくさんいるのです。
PTA加入非加入も、活動にどれだけ参加するかも、それぞれの家庭の事情に合わせて最善の選択をすることが大切であり、決して「PTA非加入がずるい」と言うわけではないことがPTA役員を体験してみて初めてわかりました。
それぞれの立場を思いやって歩み寄るのが大切ですね。
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