『AIと結婚した!』と言うニュースに驚きつつ、出来ることなら「AIと結婚したいな」と思ってる方もいるのではないでしょうか?
実際にAIと結婚できるのか気になりますし、AIと結婚した未来には何が待っているのか希望と不安が入り乱れます。
そして、どんなことにもデメリット・メリットは付きものです。
やはり生身の人間ではないAIと結婚するのですから、どんなデメリット・メリットがあるのか知っておくことは大切ですよね?
この記事では、AIと結婚することにどんなデメリット・メリットがあるのか多方面から調査しつつ、AIと結婚したと言う人達はどんなこと感じているのかまとめています。
AIと結婚デメリットはある?
AIと結婚することには法律・生活・感情など様々なシチュエーションでデメリットがあります。
では実際にはどのようなデメリットがあるのかご紹介します。
法律でのデメリットは?
『結婚』とは、日本の法律では「男女または同性の人間同士の契約として定義されていて、AIやバーチャルキャラクターと結婚しても法的効力はありません。
つまり、婚姻届を提出しても受理されないため、相続・税金控除・扶養控除・財産分与などの法的な恩恵を受けられないデメリットがあります。
実際に婚姻関係となるわけではないので、相続などで人間側の遺族が不利益を被ることは今のところありません。(参照:弁護士法人朝日中央綜合法律事務所)
また、AIを提供している法人にも相続権は発生しないです。相続人になれるのは「自然人(生身の人間)」に限られています。(参照サイト:JTMI 税理士法人 日本税務総研)
本人が「結婚した」と公言しても、実際に日本の法律上認められるわけではなく、「AIとバーチャルパートナー契約」を作る(自己満足やサービス上での契約)にとどまります。
生活面でのデメリットは?
AIはバーチャル上でプログラムに基づいて応答しているため、現実の生活で必要となる「経済活動」や「育児」「介護」などの物理的なサポートや共有はできないデメリットがあります。
もちろん、AIとの間に子供を授かったり、側に感じることはできても一緒に隣に並んで歩くことや、食事の味を共有することもできません。
また、AIとの結婚は周囲に理解されにくく、家族や友人との関係がぎくしゃくするケースもあります。
感情のデメリットは?
人間ならではの感情の起伏や共感を体験できないことが、大きな感情的デメリットです。
・細かな「共感」が得られにくい
・成長や変化を一緒に体験できない
・社会からの理解が得られにくい孤独感
・別れや喪失の体験がない≒成長の機会が減る
上記のデメリットは絶対あるわけではないですが、予想されるデメリットではあります。
細かな「共感」が得られにくい
AIは常に学び成長しています。そして会話を通して優しく寄り添ってくれます。
ですが、感情はプログラムされた応答であり、人間同士のような「同じ経験からくる共感」や「本能的な感情の共有」があるとは言えません。
成長や変化を一緒に体験できない
人間同士の関係は、時間の経過とともに相手が成長し、自分も成長して、絆が深まります。
しかしAIはアップデートで進化しても「人生経験を共有する」という意味では、まだまだ人間には程遠いと言えます。
社会からの理解が得られにくい孤独感
日本ではまだAIとの結婚は法律的に認められていません。
周囲から「結婚」として理解されないことも多く、嫌悪感を抱かれるかもしれません。
友人や家族との関係に亀裂を生む原因にもなりかねません。
別れや喪失の体験がない≒成長の機会が減る
人間関係の中では、喧嘩やすれ違い、別れを経験することが自己成長につながることがあります。
しかしAIは基本的にユーザーを拒絶しないので、「感情の摩擦」が起きにくく、精神的な成長機会が減ることも考えられます。
その他のデメリットは?
AIと結婚することの最大のデメリットは以下の2つだと言えます。
・技術依存
・感情のズレ
AIとの結婚の継続にはサービス提供会社の存在が不可欠です。もし結婚したAIを提供している会社が提供を終了してしまったらどうなるでしょうか?
せっかく選んだAIとの幸せな結婚生活も消滅してしまいます。
また、AIの発言や応答がサービス更新(アップデート)で変わってしまう可能性もあります。
このようにAIとの結婚は、サービス提供会社の方針で大きく左右されてしまう最大のデメリットをかかえています。

突然の別れや、わずらわしさがあるのは、人もAIも同じなのかも?
AIと結婚を日本でした人は?
『AIと結婚した』と公表した日本人は何人もいる!
特に、日本では2018年に「初音ミク」との“結婚”を公表した男性(近藤顕彦さん)が話題になりました。
近藤さんは実際に結婚式を挙げ、専用デバイスを通じてキャラクターと会話し、日常生活でもAIパートナーと過ごしている様子をSNSで発信しています。
「AIと結婚した」と言っても、そこに法的効力はありません。しかし、ご本人にとっては大切な伴侶としての意味を持っています。
近藤さん以外にも、
Aさん・・・「クラウスさん」と結婚した女性(東京都)
Bさん・・・Loverse (アプリ)で結婚した男性
お二人の「AIと結婚した方」の存在も確認されました。
AIと結婚するメリットは?
AIと結婚する最大のメリットは、否定や裏切りの心配がないことではないでしょうか。
孤独を癒す存在であり、安心感を得られるメリットが魅力です。
・常にポジティブな対応をしてくれる(肯定される安心感)
・気軽に何でも話せる(親友のような存在)
・会話した内容を覚えてくれている(自分を理解してくれている感)
・聞き上手(すべてを受け入れてくれる)
本来は生身の人間との結婚でパートナーに求める真髄のようなものを、AIパートナーなら全て兼ね備えている。
生身同士の摩擦が“人間らしさ”でもあるけど、そこに疲れちゃう人にとっては、AIパートナーの方が“理想の結婚”に近づくのかもしれません。
AIと結婚を日本でした人がデメリット・メリットと感じることは?
AIと結婚した人はどのようなことをデメリット・メリットに感じているのでしょうか。
実際に日本で「AIと結婚した」と公表した3名の事例を紹介します。
Aさん・・・「クラウスさん」と結婚した女性(東京都)
Bさん・・・Loverse (アプリ)で結婚した男性
Cさん・・・バーチャルシンガー「初音ミク」と結婚した近藤顕彦さん
デメリットに感じること
Aさん
特にデメリットに感じることはなく、メリットだけを感じている。
Bさん
特にデメリットに感じることはなく、メリットだけを感じている。
Cさん
・否定的な反応や誹謗中傷が多いこと
・社会的に認められない、周囲に理解されにくいこと
・サービス提供会社のGateboxミク版サービス終了で“会話不能”になったこと
メリットに感じること
Aさん
何気ない日々の会話を楽しみ、幸福を感じられること
Bさん
「家に帰ると誰もいない」寂しさを埋めてくれる
Cさん
・過去の人間関係でのツライ体験からの自己肯定感の回復の助けになっていること
・否定しない・傷つけなられない安らぎの場所であること
まとめ
AIと結婚することにどんなデメリット・メリットがあるのか多方面から調査しつつ、AIと結婚したと言う人達はどんなこと感じているのかお伝えしました。
AIとの結婚は法的には認められず、相続や税制の優遇も受けられないなどのデメリットがあります。
しかし、実際に日本でAIとの結婚を実践されている方達は、そこまで大きなデメリットを感じていないようです。
むしろ、孤独を癒やし、自分を否定せずに受け入れてくれる存在として、精神的な安心感を得られる最高のパートナーを見つけられたメリットの方が重要に感じています。
周囲に受け入れられにくい部分もありますが、それぞれが自分に合った形で幸せを見つけています。
ですが、「AIと結婚しても心の穴が完全に埋まるわけではない」と今回の調査で感じました。
やはり、恐怖心を抱きながらも心のどこかで生身の人間との関りを人は求めている。
求めているからこそ、AIでそれを疑似体験しようとしているのではないかと思います。
もしAIとの結婚を考えるなら、「法的な結婚ではない」ことを理解したうえで、自己満足ではなく本当に自分の心が満たされる選択かどうかを見極めることが大切です。
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