結論から言うと、「初鰹と戻り鰹、どっちが美味しい?」はほぼ同率です!
ですが、どちらが美味しいかと言うよりも、『どっちも美味しい』と感じる意見の方が多いようです。
また、それぞれを美味しいと感じる理由については
『さっぱりと爽やかな味を求めるなら初鰹』
『脂の乗った濃厚な旨みを楽しみたいなら戻り鰹』
と言う意見が多いです。
この記事では、初鰹と戻り鰹はどっちが美味しいのか、違いや美味しい食べ方、格別と言われる高知産の旬の時期を詳しく調べてまとめています。
初鰹と戻り鰹はどっちが美味しい?
『初鰹と戻り鰹はどっちが美味しい?』について、人気は五分五分!
初鰹と戻り鰹でどっちが美味しいか分かれた理由は、
■初鰹を美味しいと感じる理由
・「さっぱり食べられて暑い時期にぴったり」「クセが少なく薬味と相性抜群」
■戻り鰹を美味しいと感じる理由
・「脂の濃厚さがマグロのトロみたい」「ご飯やお酒が進む」
SNSで上がっている、初鰹と戻り鰹の美味しいと感じるリアルな声もいくつか紹介します。
戻り鰹より、初鰹の方が好きです。
— わんだ (@wondaba) June 14, 2025
戻り鰹は脂がキツい。
鰹と金目鯛♪
— キンタ (@aquavitae33) July 25, 2019
初鰹の方がさっぱりしてて好きだ(°∀°) pic.twitter.com/m3YIa8LIvC
初鰹は女房を質に入れてでも食え、ってすごい言葉だよね…😂
— 粒っこ🍓 (@AknPfm) June 10, 2024
私は脂の乗った戻り鰹の方が好きです。
初鰹と戻り鰹なら、戻り鰹の方が脂が乗ってて、日本酒に合うから好き。
— めぐむ (@utsusominoyo) September 17, 2018
初鰹は、薬味たっぷりで頂くと美味しいよね。
SNS上でも「初鰹=さっぱり」「戻り鰹=濃厚」で好みが分かれていて、人気は拮抗しています。
どっちも美味しいと思っている人が意外にも6割もいましたが、違いを分かってる方は3割ほど。
それほど違いを意識して食べていない方がほとんどでした。
違いを分かって食べている方はSNSの声のように、
『脂が少なくさっぱり食べられる初鰹が好き』
『脂がのって濃厚な戻り鰹が好き』
と言うようにそれぞれの美味しさを感じているようです。

脂がのって濃厚な鰹はマグロのトロみたいなんだって!
初鰹と戻り鰹の違いは『脂の量』!
初鰹と戻り鰹の違いは『脂の量』です。
なぜ脂の量に違いが出るのか以下でまとめています。
南の海(フィリピン沖)から黒潮に乗って、親潮とぶつかる日本近海(三陸沖)の餌場に向けて北上してくるときに水揚げされた鰹
▶産卵を終えて餌場に向かう途中の成魚
▶フィリピン沖で浮かした稚魚が北上しながら成魚になったもの
・餌場に向かい北上途中のため、体は引き締まって脂が少ない
・赤みが強く、爽やかでさっぱりした味わい
餌の豊富な三陸沖などの北の海でたっぷりと食べて太った鰹
▶餌をたっぷりと食べ脂を蓄えて南下してきた鰹
・餌の豊富な海域にいたため、脂が乗って濃厚な味わい
・もっちりした食感
鰹は、餌が豊富な海域に行く途中か、餌場でたっぷり食べた帰りかで身の付き方が全然違ってきます。
初鰹の旬もあとわずか。画像を見ると初鰹の方が少しスリムで戻り鰹は脂がのってるのが分かります。この時期獲れるカツオが「初鰹」。その後エサを捕食しながら、水温の低い親潮にぶつかるとUターンして秋頃獲れるのが「戻り鰹」。初ガツオは、サッパリ。戻りガツオは、こってり。#どちらがお好み? pic.twitter.com/zv3OqHyE3g
— かはく【国立科学博物館公式】 (@museum_kahaku) June 5, 2019



鰹の生態を知ると脂の乗りの違いが良くわかるね!
初鰹と戻り鰹の美味しい食べ方!


初鰹と戻り鰹の美味しい食べ方をご紹介!それぞれの特徴を活かしたレシピです。
初鰹のレシピ
初鰹の赤み、身の絞まり、さっぱりした味わいを活かしたレシピです。
レシピ | 材料(2人分) | 作り方 | 特徴 |
---|---|---|---|
塩たたき(高知風) | 初鰹さく250g、塩、にんにく・生姜・大葉・玉ねぎ、好みで柚子酢/ポン酢 | 表面を強火で炙り氷水で冷やし水気を拭く→厚切り→塩+薬味と柑橘で | 香ばしさ+さっぱりの王道 |
レモンカルパッチョ | 初鰹250g、レモン1/2、オリーブ油大さじ1、玉ねぎ薄切り、塩胡椒 | 薄切り→塩胡椒→レモンと油を回しかけ玉ねぎのせる | 初鰹の軽さが引き立つ洋風 |
初鰹のなめろう | 初鰹200g、味噌大さじ1、生姜・青ねぎ、少量の酢 | 粗く叩き味噌と薬味で和える→酢でキレ調整 | 酒肴にぴったり、臭みゼロ |
柑橘ポン酢サラダ | 初鰹200g、グレープフルーツ/柚子、ベビーリーフ、ポン酢、胡椒 | そぎ切り→サラダと合わせポン酢で和える | 暑い日にスイスイ食べられる |
戻り鰹のレシピ
戻り鰹のたっぷり脂ののった濃厚な味わいを楽しむレシピです。
レシピ | 材料(2人分) | 作り方 | 特徴 |
---|---|---|---|
刺身・にんにく醤油 | 戻り鰹250g、醤油・おろしにんにく、大葉・ミョウガ | 厚切り→にんにく醤油で | 脂の甘みがダイレクト |
漬け丼 | 戻り鰹250g、醤油大3・みりん大2・酒大1、ご飯、卵黄・刻み海苔 | 15〜30分漬け→ご飯に卵黄と海苔→鰹をのせる | ご飯泥棒No.1 |
香味たたき丼 | 戻り鰹250g、長ねぎ・大葉・生姜、ポン酢、ご飯 | さっと炙り→刻み薬味と和え丼に | 脂×香味野菜で後味すっきり |
ガーリックステーキ風 | 戻り鰹250g、塩胡椒、にんにく、バター/オイル少量 | 表面をレアで焼き薄切り→にんにくバターをかける | 肉的満足感、ワイン向き |



私は最近急に鰹が好きになりましたが、藁焼きたたきを鰹のタレで食べるのが好きです!
初鰹と戻り鰹の旬の時期はいつ?
■初鰹の旬:3~5月ごろ。
黒潮に乗って北上途中は身が締まりさわやか。
■戻り鰹の旬:9~10月
北の海で餌を蓄えて南下し始めたころ、脂がのって濃厚。
鰹の旬の時期は年2回あります。
脂が少なくさっぱりとした味わいを楽しめる3~5月の初鰹と、逆に脂がたっぷり乗って濃厚な味わいを楽しめる9~10月の戻り鰹。
近年の日本は春過ぎから気温が高い日が多いので、さっぱりとした初鰹で食欲が少ない時でもしっかり栄養補給したいですね。
戻り鰹は食欲の秋にぴったりな濃厚な食べ応えでお腹を満たしてくれること間違いなし!
高知県産の鰹は格別?旬の時期はいつ?
高知県産の鰹は鮮度がピカイチだから美味しさも格別!
SNSや口コミでも『高知県産は格別に美味しい』という意見をたくさん目にしました。
ではなぜ高知県産の鰹は鮮度がよく格別に美味しいのか、以下に調べてまとめています。
▶高知県は黒潮が陸に近い場所を流れている
▶漁場が近いので冷凍されず、新鮮なまま食べることができる
▶「一本釣り」が主流。鰹にストレスをかけづらいから鮮度・身質が良い
鰹は回遊魚のため一年中海を回遊しています。日本近郊を通る鰹は主に黒潮に乗って北の海と南の海を行ったり来たりしています。
高知県は黒潮が陸に近いところを流れているので、餌場に北上していく鰹も、産卵のために南下する鰹のどちらのルートにもなっているのですが、漁場も陸に近いので採れた鰹をその日のうちに流通させられ、「足が速い」と言われる鰹も新鮮なうちに食べることができます。
また、鰹はデリケートな魚で、釣り方で味が変わると言われます。高知県では「一本釣り」が主流で、鰹の身にストレスや傷を付けにくいため「モチモチ食感」「血生臭さが少ない」のが特徴。
これらの理由で『高知県産の鰹は格別に美味しい』と言われています。
高知県は旬の時期が年2回!『初鰹』も『戻り鰹』も通るルートになっているから春と秋が旬です!
初鰹と戻り鰹のカロリーの違いは?
初鰹と戻り鰹のカロリーの違いを刺身1切れ当たりで比較しました。
種類 | 脂質 | カロリー(1切れ30g) | 特徴 |
---|---|---|---|
初鰹 | 約1~2g | 約35~40kcal | 赤みでさっぱり、脂が少ないのでカロリー控えめ |
戻り鰹 | 約5~7g | 約60~70kcal | 脂がのって濃厚、カロリーは初鰹の1.5~2倍 |
・刺身1切れ(30g)換算 ・1人前で6~8切れ食べるとそれぞれ: ・初鰹:約210~320kcal ・戻り鰹:約360~560kcal ・戻り鰹は脂が多い分美味しいが、カロリーも増えるのでカロリー制限がある方は注意が必要。 | |||
~鰹の生態~
・温かい海水を好むため主に南の海に生息し、産卵なども行う
・産卵を終えた成魚や、ふ化した稚魚は餌が豊富な北の冷たい海域に移動して栄養を蓄える
・冬になると北の海の海水温が低く生きられないため、元の生息域である南の温かい海に戻る
まとめ:初鰹と戻り鰹どっちが美味しい?違いや食べ方・高知産の旬の時期について
この記事では、『初鰹と戻り鰹どっちが美味しい?』についてそれぞれの鰹の違いや食べ方、また格別に美味しいと言われる高知県産の鰹の旬の時期について詳しくお伝えしてきました。
初鰹と戻り鰹はどっちが美味しいかについては、割合的には五分五分の引き分け。どちらかと言うと、どっちも美味しいと感じる方の方がどっちかを美味しいと感じている割合より多いです。
初鰹派:戻り鰹派:どっちも派=14:14:60
(残りはどちらも好きではない人)
そこで、「初鰹と戻り鰹」の違いは何かと言うと、『脂の量』です。
初鰹は、南の温かい海でふ化した稚魚が北の餌場に向かう途中で成魚になった鰹や、産卵を終えて餌場に向かう途中の鰹のため、脂が少なく身が締りさっぱりとした味わいになります。
逆に戻り鰹は、餌場である北の海でたっぷりと食べたあと南の海に戻っていく鰹のため、脂を蓄えた身で濃厚な味わいになります。
食べ方としては、初鰹はさっぱりな味わいを活かした『藁焼きたたき』『カルパッチョ』がおすすめで、戻り鰹は脂の濃厚さを活かした『刺身』『ステーキ』がおすすめです。
鰹の旬は年2回あります。春の3~5月ごろ(初鰹)と、秋の9~10月ごろ(戻り鰹)です。
高知県は初鰹も戻り鰹も回遊してくるルートが近い海域のため、2回の旬どちらとも楽しむことができます。
また『高知県産の鰹が格別に美味しい』と言われる理由としては、
①漁場が陸に近いため新鮮なまま食卓に出せる
②一本釣りが主流で、ストレスや傷を身に与えにくく、「血生臭さが少ない」「もっちり食感」になる
からです。
余談ですが、鰹と言えば、千葉県の勝浦市も有名です!
しかし、勝浦でよく採れるのは初鰹です。
理由は、初鰹の回遊ルートは勝浦の陸に近いところにありますが、戻り鰹のルートは太平洋沖であることが多く、戻り鰹については漁獲量が安定しにくいためです。
初鰹と戻り鰹は、鰹の生態によって脂の乗りの違いが生まれることがわかりましたが、どちらもそれぞれ違った味わいや楽しみ方があることがわかりましたね。
それぞれの時期にこの違いを感じながらぜひ旬の鰹を味わってみてください!
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